旭川医大 腎臓内科 後期専門研修プログラム
1. プログラムの概略・特徴
当科では、幅広い領域(腎臓内科、循環器内科、呼吸器内科、神経内科)をカバーする当科ならではの確固たる研修プログラムをもち、長谷部教授の指導の下「総合力のある専門内科医」そして「専門性を持った総合内科医」を育成できる教室であることを誇りにしている。
我々の提供するプログラムは、腎臓内科医として必要な知識と技術の習得を行い、内科および腎臓内科専門医を養成するプログラムである。患者の検査や診断、治療を行うとともに、教室主導の臨床研究や、厚生労働省の進行性腎障害の班研究に参加する。大学院進学者は常に臨床への還元を念頭におきながら最先端の基礎研究に従事し、基礎的な観点から臨床を見つめる能力を養う。プログラム終了時には、日本内科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本高血圧学会の認定専門医を取得できる。
2. 研修の目標
腎障害をきたす疾患は原発性糸球体腎炎のみならず多岐にわたり、腎臓内科医は様々な疾患に対する幅広い知識が要求される。卒後臨床研修で得た知識と経験を発展させ、より深い病歴の聴取や身体所見の把握、尿所見のみかた、腎機能検査、水電解質、酸塩基平衡、動脈血ガス分析、画像診断など、診断へのアプローチのしかた、病態生理の正確な把握法を修得する。さらには腎生検をはじめとした特殊検査の実施ならびに検査結果の正確な評価を行うことによって症例の病態を把握して確定診断に到達する能力を養う。さらにその確定診断にもとづいた適切な治療およびその効果判定を行い、治療方針の修正が行えるような能力もあわせて習得する。
腎臓は体液の恒常性を維持する上で極めて重要な臓器であり、その機能障害が生じた際には電解質異常や酸塩基平衡異常、体液量の異常などの全身的な病態を生じる。そのような症例を治療する際には、生理学的な基礎知識にもとづいた正確な病態の把握が不可欠であり、全身管理が出来る医師としての考え方を身につけるためにも腎臓生理学の学習を必須とする。さらに末期腎不全に陥った患者に対し、適切なタイミングで血液透析や腹膜透析へ導入し、また長期透析患者に認められる種々の合併症管理などが出来るように研鑽を積む。
当科では「総合力のある腎臓内科専門医」となるべく、特に腎臓と心血管病との関わり(我々は腎心連関と提唱している)についての診療に必要な知識を深めるために循環器グループとも蜜に連携をとりながら研鑽する。
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| 旭川医大病院 | 卒前学生教育 | 初期臨床研修 | 後期臨床研修 | 後期臨床研修 | 後期臨床研修 | 後期臨床研修 | 専門研修 | 専門研修 | 指導的専門医として常勤 | |||||
| 関連教育病院 | 初期臨床研修 | 後期臨床研修 | 後期臨床研修 | 専門研修 | 専門研修 | 専門研修 | ||||||||
| プログラム参入 | 内科専門医取得 | 透析医学会認定専門医 | 日本腎臓学会認定専門医 | 内科学会認定総合内科専門医 | 日本高血圧学会専門医 | |||||||||
3.研修の方略
専門医研修プログラム1 年目(卒後3年目):臨床研修(大学病院)もしくは大学院進学
大学院入学者も含め、原則的に1年間、大学病院にて臨床研修を行う。
病棟主治医として入院患者の検査、診断、治療にあたる。
専門知識を習得するために教育セミナーに参加する。
腎生検の補助を行い、十分に経験を積んだのちに指導医の下で実際に穿刺を行う。
血液透析用カテーテルの挿入や緊急透析、血漿交換等の急性期の管理を習得する。
経皮的腎動脈形成術(PTRA)の助手を務め、手技を習得する。
日本内科学会認定医や日本腎臓学会、日本透析医学会、日本高血圧学会の専門医取得に向けて多くの症例を経験する。
日本腎臓学会東部学術集会で症例報告をする。
各種講演会や学会に参加して最新の知識を習得する。
大学病院での基本的週間スケジュール(病棟医)
| 曜日 | 午前 | 午後 |
| 月 | 病棟業務、透析業務 | 病棟業務、腎生検、症例カンファ |
| 火 | 総回診、抄読会 | 腎生検カンファ、医局会 |
| 水 | 病棟業務、透析業務 | 病棟業務、教育セミナー |
| 木 | 病棟業務、透析業務 | 病棟業務 |
| 金 | 病棟業務、透析業務 | 病棟業務 |
腎生検:9階西病棟検査室、血液浄化療法:月~土曜日(3階血液浄化療法室)
専門医研修プログラム2 年目(卒後4年目):臨床研修(大学病院、関連施設)もしくは大学院進学
大学院コースへ進学の場合
研究室に入り、慢性腎臓病や高血圧に関する研究を平成20年9月に開設された「心血管再生・先端医療開発講座」と共同して行う(詳しくは研究の紹介の項を参照)。その間、入院患者は受け持たないが、大学内で臨床(腎生検やPTA、シャント造設術、透析室など)にも携わることが出来る。ある程度の研究成果が上がれば国内はもとより海外にも積極的に発表する。大学院は約3年間だが、その間医学博士の取得を目指す。
臨床コースに進む場合
大学病院あるいは教育関連病院(別項目参照)にて腎臓疾患を通して内科全般の知識を修得する。最前線の病院での研修により、急患や急変への対処についても十分に学ぶ。いずれも指導医が充実した症例数の多い、内科の層が厚い病院である。
大学では病棟主治医として入院患者の検査、診断、治療にあたり、また1 年目の専門修練医や初期臨床研修医の指導にあたる。
関連施設では入院患者の診療に従事するとともに外来診療も行う。
腎生検を施行し、組織処理法や蛍光染色、診断について学習する。
内シャント造設術および経皮的血管拡張術(PTA)の助手を務め、また慢性維持血液透析患者の管理を行う。
腹膜透析カテーテル挿入の助手を務め、腹膜透析患者の管理を行う。
日本腎臓学会東部学術集会、日本透析医学会などで症例報告を行い、併せて論文を投稿する。
日本内科学会認定内科医を取得する。
専門医研修プログラム3 年目(卒後5年目):臨床勤務(大学病院、関連施設)もしくは大学院進学
希望者は大学院博士課程に進学し、基礎研究に従事する。
大学病院や関連施設で医員として入院患者や外来患者の診療に従事し、後進の指導にあたる。
日本内科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本高血圧学会の専門医取得に向けて多くの症例を経験し、また各種学会で症例報告や論文投稿を行う。
腎臓内科医として求められる腎生検、PTA、PTRA、透析管理などの各種診療技術をさらに研鑽する。
専門医研修プログラム4 年目(卒後6年目):臨床勤務(大学病院、関連施設)や臨床研究もしくは大学院進学
希望者は大学院博士課程に進学し、基礎研究に従事する。
大学病院や関連施設で医員として入院患者や外来患者の診療に従事し、後進の指導にあたる。
日本内科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本高血圧学会の専門医取得に向けて多くの症例を経験し、また各種学会で症例報告や論文投稿を行う。
大学院進学者は、研究成果を国内外の学会で発表し論文投稿を行い、医学博士の取得を目指す。
腎臓内科医として求められる各種診療技術をさらに研鑽する。
日本透析医学会認定専門医を取得する。
専門医研修プログラム5 年目(卒後7年目):臨床勤務(大学病院、関連施設)や臨床研究
大学病院や関連施設で医員として入院患者や外来患者の診療に従事し、後進の指導にあたる。
腎臓内科医として勤務し、また後進の指導にあたる。
大学院進学者は、研究成果を国内外の学会で発表し論文投稿を行い、医学博士の取得を目指す。
日本腎臓学会認定専門医や日本内科学会認定総合内科専門医、日本高血圧学会認定専門医を取得する。
研修プログラム6 年目(卒後8年目)以降:臨床勤務(大学病院、関連施設)や臨床研究
大学病院や関連施設で腎臓・透析専門医として臨床の中心を担うとともに後輩医師に対して専門的な指導を行う。
臨床研究や発表を継続して行い、北海道内の腎疾患診療を担う。
臨床研究の成果を学会で発表し、論文投稿を行う。
希望者は国内外の研究機関への留学も選択できる。
4. 研修の評価
専門医として臨床の中心を担うとともに後輩医師に対して専門的な指導を行う。
日本内科学会認定内科医および認定総合内科専門医、日本腎臓学会認定専門医、日本透析医学会認定専門医、日本高血圧学会の専門医を取得する。
腎生検の手技習得と組織観察能力を研鑽する。
詳細なシラバス及び研修レベルに基づく到達目標に関しては日本腎臓学会より2002年に刊行された腎臓専門医研修カリキュラム(http://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/test/pdf/083-093.pdf)を後期研修開始時に配布し、自己評価及び第3者評価に役立てる(それぞれ経験した症例と修得事項をシラバス上で確認する)。また患者担当時にその症例を通じて何を学ぶかを指導医と相談のうえテーマをきめて修得する。
5.研修実施責任者
長谷部 直幸 (教授)
6. 研修指導責任者
藤野 貴行(助教、病棟医長)
中川 直樹(特任助教)
7.当該施設及び関連施設の学会認定状況
1)当該施設の学会認定状況
当科は日本内科学会認定医制度認定教育施設、日本腎臓学会認定研修施設、日本透析医学会認定医制度教育関連施設、日本循環器学会指定循環器専門医研修施設、日本高血圧学会専門医制度認定施設となっている。
2)関連施設の指導責任者と学会認定状況
北彩都病院(平山智也)
日本腎臓学会認定研修施設
日本透析医学会認定医制度認定施設
日本高血圧学会専門医制度認定施設
旭川リハビリテーション病院(矢尾尚之)
日本透析医学会認定医制度教育関連施設
日本循環器学会指定循環器専門医研修施設
恵み野病院(森平雅彦)
日本内科学会認定医制度教育関連施設
日本循環器学会指定循環器専門医研修施設
日本高血圧学会専門医制度認定施設
8.その他
腎生検は、大学では年間40 例前後で、大学の腎生検カンファレンスでは病理医とともにすべての症例の診断を行っている。血液透析患者数は大学・教育関連病院合わせて約600例、腹膜透析は約50例と豊富な症例数がある。
長谷部教授の斬新なアイディアにより、全プログラム期間において、あらゆる研究・医療機関への1ヶ月単位の短期国内・国外研修を推進している(私の1ヶ月計画)。
9.連絡先(担当者)
〒078-8510 旭川市緑ヶ丘東2-1-1-1
旭川医科大学 内科学講座 循環呼吸神経病態内科学分野(旧第一内科)
腎臓内科
中川直樹(なかがわなおき)
Phone: 0166-68-2442(医局受付) Fax: 0166-68-2449
E-mail: naka-nao@asahikawa-med.ac.jp









